● スプリット周波数の設定
従来のスプリット周波数設定方法に加え、スプリット設定機能を装備。2kHzUPの場合は、SPLITキー長押し後、テンキー「2」を押して設定完了。スプリット周波数が±9kHz(1kHzステップ)の範囲で設定可能です。
バンドダイレクトキー
● 各バンドのスプリット設定を保持したままバンドチェンジが可能(メニュー設定機能)
スプリット状態でバンドダイレクトキーによりバンドやバンドメモリーを変更すると、スプリット状態を保ったまま変更されます。バンドメモリーごとにスプリット周波数やモードを個別に設定できるので、マルチバンド/モード運用のDXペディションを追いかけるときに便利です。
● スプリット周波数の変更(メニュー設定機能)
TF-SET中に同調ツマミを操作する従来の方法に加え、RIT/XITを使用しない場合はRIT/XITツマミを操作することによりスプリット周波数を変更することもできます。
● 外部受信機によるスプリット周波数の受信(メニュー設定機能)
ANT OUTコネクターに、もう1台のTS-890シリーズ、もしくはTS-590シリーズ※1をサブ受信機として接続し※2、スプリット転送機能Aを使用することで、スプリット運用時の2波同時受信のアシストができます※3。
※1:ファームウェアのアップデートが必要です。
※2:約3dB(理論値)のロスがあります。
※3:周波数の転送、スタンバイ、サブ受信機のオーディオミュートが可能です。アンテナケーブル、RS-232Cクロスケーブルが別途必要です。SP/ヘッドホンの共用には対応していません。
● IFフィルターA/B/Cワンタッチ切り換え
IFフィルターの帯域幅を3種類プリセットし、瞬時に切り換え可能。また、切り換えを2種類に制限できるので、ワイド/ナロー切り換えとしても使用できます。FIL.CLRキーの採用で、可変した帯域幅をワンタッチでプリセット周波数に戻せます。
CWモールス符号(欧文コード)のデコード/エンコードに対応。USBキーボードからのテキスト入力で、モールス送信ができます。メッセージメモリーによる定型文の送信やパドルを使ったモールス送信の併用も可能です。
デコード専用フィルター切り換え(Off/Normal/Narrow)や、デコードした文字をPCに出力する機能、通信ログ機能も備えています。
CWデコード/エンコード画面
送受信に対応したFMナロー切り換えを装備し、レピーター運用トーンや、FMシグナリング機能(CTCSS、クロストーン)も備えています。
マイク端子とは別に、背面パネルではアナログオーディオ入出力、USBオーディオインターフェース、LAN(VoIP)インターフェースと多彩な入出力インターフェースがあります。SSB/FM/AMの各モードでDATAモードとの組み合わせによる変復調経路を自由に設定可能です。またDATA VOXを併用するとPCからの変調信号による送信が可能となり、スタンバイの配線やコマンドが不要になります。
KNS運用(KENWOOD NETWORK COMMANDSYSTEM)を行う場合、無線機を直接LANに接続して遠隔操作できます。従来通り、ホスト側PCとARHP(アマチュアラジオホストプログラム)を使用した接続も可能です。
本体をアップデートモードで起動させ、ファームウェアを書き込んだUSBメモリーをフロントのUSB-A端子へ差し込むと自動的にアップデートを開始します。また、TS-890をUSBケーブルでPCに接続すれば、アップデートモード時にPC上にリムーバブルデバイスとして表示される「TS-890」にファームウェアファイルをドラッグ&ドロップすることでアップデートができます。
TS-890は、1GBのメモリーを内蔵しており、USBメモリーを使用しなくても最大で約9時間の録音ができます※。USBメモリーの場合は、容量に応じて制限なく録音可能です。録音方式にはノーマル録音、常時録音、タイマー録音があり、スケルチに連動させることも可能です。
※他のファイルとメモリー容量をシェアするため9時間より短い場合があります。